猫の投薬にお困り方必見[錠剤編]

猫が病気になって一番困ること。
それは投薬です。
健康な時は必要ないけれど、病気になれば必須になることが多々あります。

動物看護師として飼い主さんにお薬の説明をする時に、

飲み薬は与えられそうですか?

いやー…あげたことないんで、どうですかねぇ!?︎

こんな会話によくなります。

この記事を書いているわたしは、猫飼育歴30年・動物看護師歴15年。現在も動物病院で勤務し、日々猫さんと飼い主さんの暮らしのお悩みを解決しています。

この記事をお読みいただき実践していただくと、猫さんへの投薬がストレスなく行えます。【ただしすでに投薬がトラウマになってしまっている猫さんには、ご家族の根気と努力が必要です】

目次

こんな経験ありませんか?

はじめての投薬でのあるある
・フードに混ぜたらバレてしまって、ごはんまで警戒して食べなくなった

猫さん
猫さん

なんかご飯に苦い毒を混ぜられた
こんなご飯もう食えねえ

・薬を直接飲ませたいけど、すぐ吐き出してしまう

猫さん
猫さん

なんかわからんけど口にまずいものを突っ込まれた
これはヤバいものだ

・お薬を口に入れると泡を吹いてしまう

猫さん
猫さん

口の中に苦いものを入れられた
条件反射でヨダレが止まらない…

猫さんの気持ちになってみればお薬は治療のために飲まなければいけないことなんてわからないので、ただただ拒絶されてしまいますよね。

どうすれば猫さんに不信感を抱かれず投薬できるのか

結論からいいますと、飼い主さんが慣れるしかない!

猫に慣れろと言う前に人間が努力しましょう。
やり方をマスターし、手際よく投薬できれば10秒もかかりません。
すんなりできれば猫さんはあれっと思っているうちにお薬が飲めてしまいます。

投薬練習

第一ステップ〜手は怖くない!〜

①まずは手のひらにドライフードか小粒サイズのおやつを乗せ食べさせる

猫さん
猫さん

手からはおいしいものがもらえる!

人の手は怖くないものだと信頼してもらいましょう。

②手のひらからフードを食べさせながら頭をナデナデ

第二ステップ〜口を開ける〜

③聞き手の人差し指と親指でフードを一粒持ち、反対の手は猫さんの頭を持つ(頭を持つ時は頬の出っ張った骨を持つ)

猫さんががお座りした状態で真上を向かせる

④真上を向かせると口に隙間ができるので、聞き手の中指で前歯を下げ口を開ける


⑤真上を向かせながら口を開けるとのどの奥が見えるので、この穴にポトっと持っていたフードを入れる。

猫さん
猫さん

口をこじ開けられたけどおいしいご飯が入ってきた

ここまでを投薬するまでにしっかり練習してください。
そうすれば猫さんは口を開けられてもおいしいものが入ってくるならまぁいっか!?︎と思ってくれます。

実際にお薬はを口に入れる時は
お薬だけのままでも良いのですが、猫さんが不信感を抱く場合はササミやチーズなどでくるんで上記の投薬方法で行うと猫さんに気づかれにくくなります。特に苦味のあるお薬はまわりをくるんであげないと、せっかく練習したのにヨダレが止まらなくなりまた口を開けてくれないなんてことになりかねません。

そうはいっても
うちの猫は嫌なことすると噛みにくるからお口を開けるのは難しいかも…

そんな猫さんにおすすめのツールがあります!
それは投薬器です。


投薬器は先にお薬をはさんで猫さんの口に入れ、のどの奥に投薬できるツールです。
これで行えば口を大きく開けずに投薬できますが、いきなりこんなののどに突っ込まれたら猫さんは拒絶してしまいます
投薬器を使う場合もはじめはお薬ではなくフードやおやつをはさんで猫さんの口に入れるところから練習してください。

実際にお薬を投薬する時は食事と一緒に与えて良いか、与えるタイミングはいつか?などは獣医師の指示に従ってください。

お薬が上手に与えられたら、お水を飲ませてしっかりゴックンさせてあげましょう。食事と一緒に与えても良いお薬の場合はちゅーるなどを与えてもOKです。
お薬のみを投薬した場合はしばらく食道に薬が留まってしまい、胃に入るまで時間がかかってしまうと報告されています。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

猫さんの性格によってはすぐにマスターできる場合もありますが、根気がいる場合もあります。

猫さんにとっての苦痛は飼い主さんの苦痛でもあります。お互いハッピーに過ごせるように投薬も楽にできるようにがんばりましょう!

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この記事を書いた人

SHIZUKOのアバター SHIZUKO 愛玩動物看護師

ペット栄養管理士
CATvocate認定プログラム修了
猫飼育歴30年以上・動物病院勤務歴17年
愛玩動物看護師

幼い頃から常に猫がいる暮らし。
小学生の時には「将来の夢は獣医さん」と言うほど動物好き。
高校時代に進路で悩んでいた時に、資格ガイドで「動物看護師」を知る。
動物看護の専門学校を卒業後、兵庫県内の動物病院で勤務。
現在も5匹の猫と暮らしている。

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