子猫を飼い始めたご家族から質問をいただきました。
「子猫が手にじゃれついてきて困っています。
何か良い対策はありませんか?」
今回はこんなお悩みにお答えします。
この記事を書いているわたしは猫飼育歴30年・動物看護師歴15年。
現在も動物病院に勤務し、日々猫さんとご家族のお悩みを解決しています。
我が家の末っ子プー子ちゃんはいたずらっ子でこっそり猫缶のフタをくわえて走ります。
子猫が手や足に噛みつく原因
子猫が手足にじゃれついたり、噛みついたりする原因は主に2つあります。
母猫や兄弟猫との離別
子猫の時期は本来母猫にたくさんのことを教えてもらい、
兄弟猫とともに成長していきます。
そして母猫や兄弟猫とじゃれあうことで、噛む力加減を学びます。
特に保護された子猫やペットショップで売られている子猫は
母猫や兄弟猫との離別が早く、
十分に社会化ができずに噛み癖がついてしまっている可能性があります。
人と暮らす猫さんにとって、
人はお世話をしてくれるお母さんであり、ともに遊んでくれる兄弟でもあります。
ですから子猫がじゃれつく、噛みつくという行動には全く悪気がなく自然な行動です。
むしろじゃれついたり、噛みついたりする行為を通して猫本来の社会性を身に着けていきます。
動くものには本能的に飛びついてしまう
じゃれつく、噛みつく行動は社会性を学ぶとともに、
猫本来の本能的な行動でもあります。
猫さんは肉食動物!
つまり狩りをする動物なのです。
特にネズミや小鳥などの小動物を狙って狩りをするので、
本能的に動くものには飛びつきたくなります。
よく寝ているときに足を動かすと、
猫さんに噛みつかれてびっくりした!
という話を聞きますが、これは狩猟本能がはたらいているからなのです。
本能が強く残っているかどうかは個体差がありますが、
猫さん自身にも止められない衝動なのです。
子猫に噛まれないための対策
ここまでお読みいただき、
子猫に悪気がないし、
社会性を身に着けるには必要なものみたいだし
本能的に噛みついてしまうんだったら
やめさせられないんじゃないの?
そう思った人もいるかもしれません。
ですが、
これからお伝えするいくつかの対策をしっかりおこなうことで
じゃれつき・噛みつきをやめさせる、もしくは軽減することができます。
ただし、
この対策をする上でまず重要なことをお伝えします。
それは家族全員で徹底すること
お母さんはちゃんとやってるけど、お父さんは…
大人はしてるけど、お子さんはできていない…
ご家族で統一した対策をしなければ、子猫が困惑してできることもできません!
手足で遊ばないことを徹底する
子猫の時はついついかわいいから手にじゃれついてきたらうれしくなってしまいますよね。
ですが、じゃれつきをそのまま許していると大変なことになります。
子猫がしだいに大きくなると、体も大きくなり噛む力が強くなってきます。
大人の猫さんになっても、
子猫の時の気持ちのままで無邪気に噛みつかれると人が大けがすることになります。
すぐに子猫を手から離します。
それでも噛みついたりじゃれついてくる場合は
噛んでもよいおもちゃと手をすり替えます。
おすすめのおもちゃは「けりぐるみ」
噛まれたり、じゃれられても決して怒らない
子猫がだんだん大きくなり噛む力も強くなってくると、
怒ってしまいそうになります。
何度言っても全然覚えてくれないなぁ・・・
でも決して大きな声で叱ったりしないでください。
まれに叩いてしまう方もおられますが、これも逆効果です。
怒ったり、叩いたりすると余計に猫さんは興奮してしまいます。
我を失ってもっと噛みついてきたり、
猫さん自身が自分の興奮が抑えられず思わぬ行動にでてしまうこともあります。
なるべく驚かないようにする
不意にじゃれつかれると、
キャッと声を出して驚いてしまうかもしれませんが、
なるべくこらえて下さい。
噛みついた時の人の仕草を猫さんが面白がって
噛みつく行動がエスカレートすることがあります。
じゃれつかれても平静を装ってください。
そして「痛い」と言ってあげてください。
おもちゃでしっかり遊んであげる
子猫のうちは何にでも興味を示し、遊びたい年頃です。
しっかりと遊んであげないとパワーを持て余して退屈になります。
遊んでパワーを発散させてあげるだけでも、
噛みつきやじゃれつきの防止になります。
子猫におすすめのおもちゃ
これなら人が忙しくても子猫が夢中で遊んでくれます。
※おもちゃに飽きさせないために、遊び終わったおもちゃは片付けましょう
子猫の噛みつき防止策のまとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
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