こんにちは。
猫まみれ動物看護師のSHIZUKO(@mi_mi_cats16)です。
高齢の猫さんには関節炎が多いって知ってましたか?
「最近寝てばかりいるのは年のせいだよね!?︎」
そう思っていませんか?
寝てばかりいるのは年のせいだけではないかもしれません!
この記事を書いているわたしは、猫飼育歴30年・動物看護師歴15年。現在も動物病院で勤務し、日々猫さんと飼い主さんの暮らしのお悩みを解決しています。
私の家には現在 9才から18才までの猫が10匹います。
平均年齢は14才の超高齢化猫社会になっています。
この記事をお読みいただくと
- 猫の痛みの症状に気づけるようになる
- 猫の関節炎対策がわかるようになる
猫の痛みのチェックリスト
- ジャンプができなくなる
- 高い所から降りれなくなる
- 歩き方がおかしい
- あまり遊ばなくなった
- あまり動かない
- 寝ている時間が長くなった
- 毛づくろいをしなくなった
- 毛がバサついている
- 爪とぎをしなくなった
- 人にさわられるを避けるようになった
- 怒りっぽくなった
- 食欲が落ちた
いずれかに当てはまる場合はすでに関節炎を起こしているかもしれません。
- ジャンプできなくなる
- 高い所から降りられなくなる
- 歩き方がおかしい
ジャンプできない場合は後足に痛みがある
降りられない場合は前足に痛みがあると考えられます。
歩き方がおかしいときにも いずれかの足に痛みがあるケースがほとんどです。
気になる歩き方をしているときは、
スマホで動画を撮影して獣医さんに診てもらいましょう。
診察室では緊張してより一層痛みを隠そうとします。
ご自宅で撮影していただいた様子は診断の手掛かりになります。
- あまり遊ばなくなった
- あまり動かない
- 寝ている時間が長くなった
活動時間の低下は体のどこかに痛みがあり、
動くのが億劫になっている可能性があります。
動くと体が痛い…
寝て耐えるしかないな…
『年のせいだからだよね』と思いがちですが、そうではないことも多くあります。
関節炎の診断により適切な治療をおこなうと、
うちの子また機敏に動けるようになりました!
タワーにまた登れるようになりました!
痛みを取り除いてあげると
若いころと同じようにとはいかないまでも
以前のように活発に動けるようになる猫さんもいます。
- 毛づくろいをしなくなった
- 毛がバサついている
被毛の状態は体調によって変化します。
毛並みがバサついているのは体調悪化のサインです。
毛づくろいをしなくなるのは動くと体に痛みがある可能性があります。
- 爪を研がなくなった
爪を研がなくなると、
爪が尖らなくなり丸く太い爪になります。
丸く太い爪になっていたら前足に痛みがある可能性があります。
- 人にさわられるのを避けるようになった
- 怒りっぽくなった
特に背中や腰に痛みがあるとさわられるのを嫌がることがあります。
ホントはなでてほしいんだけど…
さわられると痛いから、シャーって言っちゃう…
- 食欲が落ちた
食欲が落ちているのは体調悪化のサインです。
痛みがあり動くのが億劫になると、
食事の場所まで動くのも嫌になってしまいます。
猫の関節炎とは
猫の関節炎は変形性関節症といって、
関節の軟骨が変形して起こる炎症がほとんどです。
関節の中でも特に
手首、肘、膝に多く現れます。
主な原因は2つ
- 遺伝性のもの
- 肥満や加齢によるもの
遺伝性の関節炎
マンチカンやスコティッシュフォールド、アメリカンカールなどの足の長さや耳の形が品種的に改良された猫に多くみられます。
スコティッシュでは耳が垂れているかどうかに関わらず10才以上の子が100%関節炎をおこしています。
肥満や加齢による関節炎
肥満や加齢によって関節に負荷がかかる事で、関節炎を起こします。
猫さんは痛みを隠す動物なので、
足腰の痛みを訴えて動物病院に来られるケースは少ないです。
しかし、
6才以上の猫の60%
12才以上の猫の90%
こんなに多くの猫さんに関節炎があることが最近の研究でわかってきています。
年のせいだからだよね?
と思いがちですが、些細な変化が実は猫さんからの痛みのサインです。
我が家でも…
うちの猫オコゲが15才の頃、急にご飯を食べなくなりました。
先生に詳しく検査してもらうと…
血液検査は異常なし!
血液検査は異常ないけど、
高齢だし念のためレントゲンも撮っておこうか
レントゲンの結果は…
関節炎!
先生に痛み止めを処方してもらうと、翌日からはモリモリご飯を食べて復活しました。
てっきり、高齢だし腎臓とか内臓のどこかが悪いと思い込んでいましたが
食欲がないのは関節炎の痛みが原因でした。
思い返してみると・・・
トイレ失敗したことなかったのに最近入り口に漏らすようになってたなぁ…
そういえば、ホットカーペットで寝てばかりでタワーのベッドで寝なくなったなぁ…
オコゲの痛みサインは前々からあったのに、痛みで食べられなくなるまで気づいてあげられませんでした。
こんなことになる前にみなさんもおうちで痛みサインのチェックしてみてください。
猫の関節炎対策
まずは痛みのサインがあれば、動物病院でしっかり診てもらいましょう。
痛みは猫さんにとってとてつもなくストレスです。
人間だとおばあちゃんは「今日は寒いから膝が痛いわ。」と言えますが、猫さんは言ってくれません。
猫さんの関節炎は獣医さんでも診察だけではなかなか診断できないこともあるので、飼い主さんの日頃の洞察力がポイントです。
家では〇〇な感じなんです!
としっかり獣医さんに伝えることで、関節炎を見極める手助けになります。
体重管理
なんと言っても体重管理は大切です。
肥満は関節に過度な負担がかかりますので早めの対策を!
運動
筋肉量が低下すると関節に負担がかかりやすくなります。
高齢になるとあんまり遊んでくれなくなったからと言って、猫じゃらし片付けたままにしていませんか?
1日3分でいいんです!
ちょっとだけ、遊んであげる時間を作ってください。
面倒くさがりなわたしは、仕事が休みの日にしか遊んであげてませんが…がんばります。
マッサージ
自宅で簡単にできるマッサージで血行を良くするだけでも効果的です。
あずきのチカラで温めると冬の寒い季節には痛みがやわらぎます。
鎮痛剤、サプリメント
自己判断でのサプリメントやお薬は危険です。
必ず動物病院で相談しましょう。
最近ではフードにDHAやEPAなど炎症を抑える効果のある抗酸化成分が配合されているものもあります。
抗酸化成分は関節炎だけではなく、認知症の進行を遅らせる作用もあります。
おすすめのフード
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
猫も超高齢化社会の時代。痛みのない健康寿命を伸ばしていきましょう♪
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