猫の多頭飼育 メリット・デメリット

こんにちは!
動物看護師のSHIZUKOです。

「1匹で留守番させるのも可哀想だから、もう1匹飼ってあげたら寂しくないかな」
「1匹だと遊ぶのも楽しくないから、もう1匹飼ってあげようかな」

はじめて猫を家族に迎えて、猫さんとの生活に慣れてゆとりが出てくると、
もう1匹家族に迎えようかなと考える方も多いと思います。

今回は

  • 多頭飼育のメリット・デメリット

について解説します。

目次

多頭飼育のメリット

人が感じるメリット

なんと言っても猫団子は可愛い。

猫さん同士が仲良く寝ている姿や、じゃれあって楽しそうに遊んでいる姿は見ているだけで癒されます。

猫が感じるメリット

猫さん自身も相性の良い相手ができれば、精神的にも落ち着きます。
遊び相手にも、毛づくろいし合える家族にもなります。

年齢が近ければ兄弟や姉妹のように感じているかもしれませんし、
少し年が離れれば親子のような関係になることもあります。

多頭飼育のデメリット

人が感じるデメリット

  • 金銭的負担が増える
  • お世話が増える
  • 健康管理が難しくなる

猫なんて2匹飼うのも3匹飼うのも負担は一緒じゃない?

なんてことを実際に言われたこともあります。

SHIZUKO

1匹飼うのと2匹飼うのが一緒なわけないでしょ!
命ある生き物を家族として迎えるからには、もっとちゃんと考えて!

金銭的負担が増える

当たり前の話かもしれませんが、匹数が増えればフード代医療費生活費も増えます。

まずは今現在(猫1匹)に必要な費用を考えてみましょう。

毎月かかる費用

  • フード
    1日 50g×30日分 = 1.5kg(約2500円
  • おやつ
    ちゅーる1日1本×30日分 = 30本(約1500円
  • 猫砂(固まる紙砂)
    1週間 1袋(5L) ×4週間 = 4袋(約2000円
  • ノミ・マダニ・フィラリア予防薬
    1回分 = (約1500円
  • 爪とぎ交換 
    1枚 =( 約300円

毎月かかる費用 合計 6300円

年単位でかかる費用

  • 予防接種(混合ワクチン)
    1回 約5000
  • 健康診断
    1回 約10000
  • 雑費(ベッド、おもちゃなど)
    10000

年単位でかかる費用 合計 25000円

6300円×12カ月 + 25000円 =年間10万円

上記の計算はザックリですが、
1匹あたり年間10万円かかるとすれば、2匹目を迎えると単純に費用は2倍かかります。

ベッドやおもちゃ、キャットタワーなど共用できるものもありますが、
食費や予防医療費などは絶対に2倍かかることは間違いありません。

これに加えて急な病気・ケガの時の医療費など、
臨時でかかる費用があることも考えておかなければなりません。

ペット保険

お世話が増える

金銭的負担だけではなく、お世話をする時間も増えがちです。

例えば、トイレ掃除
トイレの個数は「飼育頭数 + 1コ」が理想とされています。
2匹になればトイレの個数は2倍…ではなく3倍になりますので、トイレ掃除にも時間がかかります。

システムトイレならお掃除いらずじゃない?

確かにシステムトイレは飼い主の掃除の手間が格段に楽になるアイテムです。

そのほかにも、

  • 爪切り
  • ブラッシング
  • ハミガキ

など、猫さんの身の回りのお世話も必要です。

現在の生活スタイルのまま、
お世話に2倍以上の時間をかけるゆとりがあるかどうか、想像してみてください。

健康管理が難しくなる

猫さんの健康のバロメーター

  • 食事
  • トイレ

共働きで猫さんのお留守番時間が長いお宅では特に注意が必要です。

●フードは置き餌。
帰宅するとフードは空っぽ。
でもどちらの猫がどれくらい食べたのかはわからない…。

●トイレも2匹共有
トイレの個数は3つ置いたのでバッチリ!
ではありません。
例えば下痢や血尿があったとき。
どちらの猫さんが体調が悪いのかの見極めができません。

●帰宅すると嘔吐した形跡が!
こんな時もどちらの猫さんが吐いたのか?
見た目だけでは判断できません。

言葉が話せない猫さんは、体調が悪いときに「しんどい、苦しい」とは言ってくれません。
発見が遅れれば手遅れになることもあります。

多頭飼育をしても健康管理がきちんとできるかどうか、家族で相談してみてください。

猫が感じるデメリット

  • パーソナルスペースが確保されない
  • 相性が合わない

パーソナルスペースが確保されない

本来猫さんは、群れで暮らす動物ではありません。
したがって、猫さんがひとりで安らげる空間が確保されていることは必須条件です。

新入りの子猫が家に来てから
先住の猫さんがいつもちょっかいを出されていて
落ち着いて食事やトイレもできない!

こんな話を聞くことが多いのですが、
これでは先住の先輩猫さんはいつもストレスを感じてしまいます。

少なくともそれぞれが落ち着いて過ごせるパーソナルスペースの確保は、事前に準備が必要です。

相性が合わない

猫さん

急に新しい猫が家に来やがった
今日から家族だって!? そんなのまっぴらゴメンだ!!

「寂しくないように」
こんな気持ちで新しい家族を迎えたとしても、猫さんにとってはありがた迷惑かもしれません。

見ず知らずの猫を連れてきて、
「今日から家族だよ」って言われても、猫さんにはすんなりと受け入れられるものではありません。

猫さんの小言

  • 生理的に受け入れられない
  • 平穏な暮らしが邪魔されるようになった
  • ひとりでも寂しくなんかなかったのに

想像でしかありませんが、こんな声が猫さんから聞こえてきます。

わたし自身も現在10匹の猫と暮らしていますが
新しい猫さんがすんなり受け入れられたケースはほとんどありません。

“面倒見の良い猫” は確かにいます。
血のつながりのない子猫を、わが子のようにお世話してくれる器の大きい猫さんは非常に稀です。

たいていは新入り猫が “家族” と認められるには数週間から数カ月はかかるものだと覚悟してください。

新入り猫が “家族” と認められるまでの間、お互いがストレスなく暮らすためには、

  • 食事
  • トイレ
  • 寝床

少なくともこの3点は、邪魔されずに安心できるスペースの確保が必要です。

ですが数カ月、いや数年経っても
お互いを家族と認めることができず、顔を合わせば即ケンカになることもあります。

多頭飼育に向いている猫・向いていない猫

実際に猫さん同士の相性が良いかどうかは、会ってみなければわかりません。

ただし性格や年齢などである程度は判断できる場合もあります。

多頭飼育に向いている猫

  • 年齢が若い
  • フレンドリーな性格

年齢が若い

年齢が若ければ若いほど、変化へ柔軟に対応できます。

特に生後3~4ヵ月齢くらいまでであれば、問題なく新しい猫さんを受け入れられるでしょう。
その後は性格にもよりますが、保守傾向が強くなり変化を受け入れにくくなります。

フレンドリーな性格

好奇心旺盛で何にでも興味を示す猫さんなら、
新しく来た猫さんにも興味を示してくれる可能性は高いです。

来客があったときに隠れたりせず、
普段と同じように過ごせる猫さんならより新入り猫さんを受け入れやすいでしょう。

ただし人は誰でもウェルカムな性格なのに、
猫には厳しい態度をとってしまう猫さんもいるので楽観はできません。

うちにいるティガー(去勢済みオス)も
誰にでも愛想を振りまき、威嚇しているところなんて見たこともないくらいの猫でした。
しかしそりが合わない猫を家族に迎えてから、
顔を合わせばケンカ。ストレスによる尿マーキングし放題。
もはや惨劇…。
現在は部屋を分け、そりの合わない猫とは顔を合わさずに暮らせるようにしています。

多頭飼育に向いていない猫

  • 高齢である
  • シャイな性格
  • 猫と触れ合ったことがない

高齢である

特に高齢になるまで1匹で飼われている猫さんであれば
新入り猫を受け入れられる可能性は低いと考えてください。

今まで1匹で家族の愛情も独り占め、
おもちゃだって、ベッドだって全部自分のもの。

そんな風に生活していた猫さんの家に
子猫が突然現れたら…

猫さん

平穏だった暮らしが台無しだ…怒

シャイな性格

神経質で来客があれば押し入れから丸1日出てこない。
インターホンが鳴っただけでも隠れてしまう。
こんな性格の猫さんは要注意です。

人には心をなかなか開くことができなくても
猫になら心許せる。
そんな猫さんもいますが、
良い方向に転ぶがどうかは顔を合わせてみなければわかりません。

猫と触れ合ったことがない

生まれたての猫さんを保護して、ミルクから育てました!
こんな猫さんは母猫や兄弟猫と触れ合った経験がなく、
猫とどう接していいかわかりません。

特に生後2~8週齢くらいまでを『社会化期』といい、
人や猫さん同士、他の動物との接し方を学びます。
この時期に猫としての立ち振る舞いを母猫や兄弟猫から教わります。

猫同士の社会経験が乏しい猫さんの家に
子猫が突然現れたら…

猫さん

こいつは何者!?
わたしとは違う生き物だ。

猫の多頭飼育 メリット・デメリットのまとめ

多頭飼育のメリット

  • 可愛い姿に癒される
  • 猫にとっても家族ができると生活にメリハリが生まれる
    ※ただし相性が良ければ!

多頭飼育のデメリット

  • 金銭的な負担が増える
    猫の必要費用を計算してみよう
  • お世話が増える
    日常のケアや掃除など、時間も負担も2倍以上に
  • 健康管理が難しくなる
    猫の健康バロメーターの見分けが難しくなります
  • それぞれのパーソナルスペースの確保が難しい
    食事・トイレ・寝床の安心確保は最優先で対策を
  • 相性が合わない
    相性が良いかどうかは会うまでわかりません

多頭飼育に向いている猫

  • 年齢が若い
    若ければ若いほど変化に対応しやすい
  • フレンドリーな性格
    物怖じしない性格なら子猫も受け入れてくれるかも⁉

多頭飼育に向いていない猫

  • 高齢である
    すべてを独り占めする生活に慣れていると、新入りは邪魔者かもしれません
  • シャイな性格
    神経質な性格で変化が苦手な猫は家族の受け入れにも時間がかかります
  • 猫と触れ合ったことがない
    そもそも自分が“猫”だという認識がないかも

最後までお読みいただきありがとうございました。

新しい家族を迎える際には、猫さんの意見も聞いてあげてください♪

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この記事を書いた人

SHIZUKOのアバター SHIZUKO 動物看護師

認定動物看護師
ペット栄養管理士
CATvocate認定プログラム修了
猫飼育歴30年・動物看護師歴15年。

幼い頃から常に猫がいる暮らし。
将来は獣医さんになりたいと目標としていたが、獣医学部進学を断念。本屋で立読みしていた資格ガイドで「動物看護師」を知る。
動物看護の専門学校を卒業後、兵庫県内の動物病院で勤務。
現在も10匹の猫と暮らしている。

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