最近このシステムトイレを利用されているご家庭が非常に多いと感じています。
はたしてシステムトイレは本当に猫さんにとって良いトイレなのかどうかを検証していきます。
実際に1年間 固まるタイプの猫砂トイレと、併用して猫の使用頻度や使い勝手を比べてみました。
先に言います。
結論 掃除嫌いの人はシステムトイレに向いていない
この記事を書いているわたしは、猫飼育歴30年・動物看護師歴15年。現在も動物病院で勤務し、日々猫さんと飼い主さんの暮らしのお悩みを解決しています。
システムトイレのメリットとデメリットがわかる
正しくお手入れしているかチェックできる
猫のシステムトイレとは
そもそもシステムトイレとはどんなトイレなのか?
一般的な猫トイレ
プラスチック容器+固まる猫砂
猫が砂でオシッコする
↓
オシッコ部分の砂が固まる
↓
固まった砂を捨てる
システムトイレ
プラスチック容器+シート+すのこ状のトレイ+固まらない猫砂
猫が砂でオシッコする
↓
すのこの下のシートまでオシッコが通過
↓
シートを交換
簡単に言うとこんな感じです。
よく『一週間取り替えいらず!』なんてフレーズのCMでおなじみです。
初めてコレを聞いた時はなんじゃコリャと思ったのを覚えています。
多少メーカーによって仕様が異なりますので、知りたい方は検索してみてください。
システムトイレのデメリット
実は意外と臭う
実際に使ってみて分かったのですが、意外と臭いがします。
いくら消臭機能が備わっているとはいえ、底のシートにオシッコが蓄積されれば臭います。
しかも砂もオシッコが通過するとはいえ、オシッコで濡れれば乾いても臭いが残ります。
意外とお手入れは簡単ではない
週に一度でいいものの、一週間分のオシッコを吸ったシートを替えるのは臭いもするし、重みもずっしりでちょっと大変。
特に板のタイプのものはコンパクトに折り畳むのが難しくて手こずりました。
あと下痢をした時の掃除は最悪。
汚れがすのこに挟まるし、砂も汚れるので掃除に時間がかかります。
オシッコの色や量が確認しにくい
特に膀胱炎などの病気で頻尿になっていると、一回にするオシッコの量が少なく、確認しにくくなります。
また週に一度の掃除だけでは、尿路系の病気の発見の遅れにもなります。
システムトイレのメリット
・消耗品を買う頻度が少なくて済む
・重みのある大粒の砂が多く、散らばりにくい
・リビングにも馴染むデザインのトイレが多い
猫的にはシステムトイレはありなのか?
同時に固まるタイプの猫砂とシステムトイレを置くと
結果は断トツで固まる猫砂が人気でした。
病気療養でケージで隔離してお世話をする猫さんに使ってみたこともありました。
システムトイレを使ってはくれるものの、どこか不満そう。
1ヶ月継続して使用すると狭い空間のせいか臭いがこもりがちになりました。猫さんの毛にもオシッコの臭いが染みついてしまいました。
わたしの家では掃除が面倒な2階の廊下はシステムトイレ、リビングは固まる猫砂というように使い分けしています。
しかし面倒くさがりなわたしは
週一回の掃除が面倒で固まる砂にもどしました
システムトイレの雑菌が膀胱炎の原因になることも
猫さんにとって膀胱炎は辛いものです。
ここ数年の間にわたしの勤務する病院に来院した細菌性の膀胱炎の猫さんのご家族にお話を聞くと、システムトイレを利用されている方が多くいました。
さらに詳しく話を聞くと、週に一度シートは交換しているが砂はしばらく交換していない…と
えー!!
砂を交換するって知らなかったんですか!?
固まる猫砂はその都度汚れた部分を取り除き、新しい砂を足すことが多いですが、システムトイレの場合は砂が減ることはほとんどないので入れっぱなしのご家庭が多いようです。
これでは糞尿の汚れから雑菌が繁殖してしまうのも無理はありません。
システムトイレでも1ヶ月一度は砂の交換が推奨されています。
正しい使い方でシステムトイレを利用しよう
システムトイレも正しい使い方をすれば猫さんにもご家族にも快適に利用できます。
人間が臭いと思ったら、猫さんはもっと臭いと思っている
忘れずに交換してキレイな状態を保ちましょう
血尿や尿量の変化を見逃さず病気の早期発見を。
最後までお読みいただきありがとうございます。
正しく利用して猫さんと快適な暮らしを送りましょう。
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